おやすみコーディリア

好きなことは全て夢の中

5月の読書記録

 5月は11冊でした。もっと少ないかと思っていたんですが。

 

特によかった2冊。

イノセント

イノセント

 

 島本さんは私の一番大好きな作家さんで、もう10年以上追いかけている。作品の雰囲気がどんどんと変化しているのもずっと肌で感じながら読み続けてきた。この作品は本当に綺麗に完成された一冊で、島本さんが一つの到達点に行ったな、と感じファンとして凄く嬉しかった切なかった。昔の作品はもっとヒリヒリと、本の中から直接手が伸びてきて触られているような感覚だったけれど、今作ではそれがエンタメとして、昇華されていると感じた。(偉そうでごめんなさいですが) 今までの作品はどれも、ああ、これはもう絶対私のために言っているんだ、っていう言葉があって、この人はどうしていつも置き忘れられた人の心を掬い上げてくれるんだろうって思っていた。どちらかというとそう広くはない場所の中で。でもそれが今後はもっともっと沢山の人に届くようになるんだな、と思った。今の島本さんにまた若い人の話や『一千一秒の日々』のような物語を書いてほしいなあ~と。

 

私の命はあなたの命より軽い

私の命はあなたの命より軽い

 

 今一番読みたい作家さん。今年に入ってからこの方の作品を何冊も読んでいる。夫の急な転勤のため里帰り出産をすることになった主人公が久しぶりに実家に帰ると、家族には何か違和感がある。それがどんどん罅の入ったガラスの如く広がっていく様が非常にリアルで本当にゾクッとしたし、このタイトルは秀逸だと思う。読んでいて「確かにあるよなあそういうこと」と非常に納得させられる。ラスト1Pの余韻も相まってとても読み応えのある作品でした。

 

その他タイトルのみ。敬称略。

はぶらし (幻冬舎文庫) 近藤史恵

みんな邪魔 (幻冬舎文庫) 真梨幸子

それでも彼女は歩きつづける 大島真寿美

運転、見合わせ中 畑野智美

増補版 ドキュメント死刑囚 (ちくま文庫) 篠田博之

死刑 (角川文庫) 森達也

死刑と無期懲役 (ちくま新書) 坂本敏夫

夏の裁断 島本理生

君が降る日 (幻冬舎文庫) 島本理生

 

死刑についての本を3冊。前から非常に関心があったのだけれど、袴田巖氏のドキュメンタリー映画 を見て更にその思いが強くなった。これからも色々と読んで研鑽を積みたい。